海外FX業者を選ぶ基準として、スプレッドの狭さや約定力の大きさなどがありますよね?
しかし、どんなにスプレッド値が小さくて約定率が高くても、スリッページが発生しやすいFX業者では利益を上げることができません。
では、各業者をスリッページの少ない業者か見分ける方法はあるのでしょうか?
この記事では、海外FXでスリッページの少ない業者を5つにまとめて紹介し、合わせてスリッページの仕組みや注意点、業者の選び方などを徹底解説します。
スリッページとは?
FX取引を行っていく中で、よく「スリッページ」という言葉を耳にすることがあると思います。
しかし、FX初心者の多くはそもそも、スリッページの意味が分からないという人が多いでしょう。
まず、FXにおけるスリッページとはどういったものなのか、詳しく解説していきます!
スリッページは注文時のレートと約定時のレートのズレ

FXの各注文には証券会社が間に挟まっているため、各社の注文を通すスピードに差が発生します。
スリッページの発生するタイミング・原因
注文時に発生したレートと約定時のレートの差を意味するスリッページですが、一般的にはレートが乱高下するタイミングで発生しやすいとされています。
そのためスリッページが頻繁に起こってしまうと、トレーダーにとって不利な状況に陥ってしまうのです。
そして、スリッページが発生する主な原因として挙げられるのが、注文から約定までのタイムラグです。
そしてこのタイムラグが発生する要員として主に以下の3点が挙げられます。
- FX業者のサーバースペック
- 通信速度
- 提携しているLP(リクイディティプロバイダ)の数や質
海外FX業者のサーバースペック
まずサーバースペックについてです。
FX業者は常に世界各国のトレーダーから大量の注文を受けている為、それらの注文をいかに捌けるかは使用しているもちろんサーバーのスペックに左右されてしまいます。
当然のことながら、スペックの低いサーバーを使っている業者であれば、取引の活発な時間帯等では、サーバーの処理が間に合わずトレーダーの注文と約定までにタイムラグが発生する確率が高くなってしまうのです。
通信速度
サーバースペックが十分であっても、通信が遅延してしまうと元も子もありませんよね?
通信速度が遅いと、「注文」という通信が届くまでに時間がかかってしまうため、当然タイムラグが発生してしまいます。
実は、この通信速度は、トレーダーやFX業者が使用している回線と、サーバーがどこに設置されているかという地理的な問題に起因しています。
FX業者が設置しているサーバー、インターバンク市場の金融機関が設置しているサーバー、トレーダーのサーバーのロケーションが近ければ近いほど、通信は早く伝達されるためタイムラグが発生しにくくなる仕組みです。
停滞しているLPの数や質
スリッページが起こる原因として、提携しているLP(リクイディティプロバイダ)の数や質も関わってきています。



この他にも、DD方式であればFX業者の意図的な操作によるタイムラグ発生ということも考えられます。
しかし、ほとんどの海外FX業者でDD方式は採用されておらず、NDD方式による透明性の高い取引を採用しています。


スリッページが発生することによるデメリット
スリッページは、前述したとおり想定した注文価額と実際の約定価額のズレによって発生するものです。
そしてスリッページは、トレーダーにとって思わぬ利益にもなる半面、大きな損失にもなりうるものです。
例えば成行注文で0.01円のスリッページが発生したと仮定して、これが買い注文だった場合は100.00円で買うつもりが、スリッページによって100.01円で買ってしまったことになります。このような場合、約定の時点で0.01円=1pipsの損がすでに発生していることになり、スリッページが実質の取引コストになってしまっていますね。
逆に売り注文だった場合、100.00円で売るつもりが、スリッページによって100.01円で売ってしまったことになります。この場合は1pips分の取引コストが浮いたことになり、有利に約定できたと言えるでしょう。
このように、買いポジションか売りポジションか、約定価額が注文価額に対して上振れか下振れかによって、そのスリッページが有利か不利かは変わります。
一概に損を被るだけとは言えないかもしれませんが、どれだけ変動するかもわからないスリッページを見越して取引するというのは得策ではありません。
できる限り狙い通りの取引をしたいものです。
特に、スキャルピングやデイトレといった取引量が多くなりやすいトレーダーにとっては、スリッページの発生率が高いと、想定した利益を獲得しにくくなるでしょう。
スリッページは、損にも得にもなりえますが、不確定要素を孕んだ取引になってしまうという面で、大きなデメリットと言えるでしょう。
スリッページが発生するよくあるケース
スリッページが発生する原因として、主に2つのケースが考えられます。
- レートの急な変動にサーバーが追いつかないケース
- FX業者が意図的にスリッページを起こすケース
スリッページが起こる原因について理解を深めて、損失を出さないようにしましょう。
レートの急な変動にサーバーが追いつかないケース


経済指標の発表前後はレートが変動しやすい
経済指標の発表後は、レートが変動しやすくなっています。
そのため、注文と決済のわずかな時間差が原因で値動きが大きくなると、スリッページが発生しやすくなるのです。
レートの動きが大きい通貨ペアには注意
レートの動きが大きい通貨ペアには注意が必要です。

この通貨ペアの動きが大きいと値動きが激しくなるため、スリッページが起こりやすくなるのです。


FX業者が意図的にスリッページを起こすケース
スリッページが起きる原因として、FX業者が意図的に操作していることも考えられます。
では、なぜFX業者が意図的にスリッページを起こすのでしょうか?
相対取引を導入している国内FX業者に多い
FX業者が意図的にスリッページを起こすケースは、相対取引を導入している国内FX業者に多い傾向にあります。
相対取引を導入しているFX業者の場合、トレーダーの損失を回収するためにというのが理由として挙げられます。
そのため、海外FX業者が意図的にスリッページを起こすケースは考えられません。


海外FXのスリッページに関する口コミ・実話
最近、スリッページが酷い。
少し前にも買値が表示レートから7~8pips不利な所で約定された。その間レート・スプレッドの変化なし。決して悪口ではありません。
ただ、それだけ真剣にやっているので、こう何度も起こると痛い。FXのリスクを改めて再認識したというお話でした。 pic.twitter.com/SB4m95SsR7— Nii (@Nii_Study_Life) November 21, 2021
ユーザーにとっては、
手数料率+スリッページが実質手数料なわけで、
その点で金額が大きいほどCurveが構造的に有利。表面上の手数料設定に惑わされてはいけない。 https://t.co/0WVHDeTwrb
— CryptoChick🐣 (通称:ひよこ) (@CCassets) November 20, 2021
為替で大口注文をしたい場合にスリッページやスプレッド拡大を極力抑えるため複数口座に分散して同時に発注することを考えているが、こんなことしてる人はいるのだろうか。
— A-LLY@TFMトレーダー (@cryptocaptor) November 20, 2021


もしかして私のストーカー?


ならどうしてなの?



スリッページの対策方法
スリッページへの対策方法として以下の3つがあります。
- MT4でスリッページ許容幅を設定する
- 値動きが大きなタイミングは取引を避ける
- 指値注文を使う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
MT4でスリッページ許容幅を設定する
MT4でスリッページ許容幅の設定を行うことができます。
- メニューバーの「ツール」から「オプション」を選択
- 「価格誤差のデフォルト」にある「デフォルト」を指定
横にあるポイントがスリッページ許容幅になります。
ポイントは、「10ポイント=1pips」です。
5ポイントなら0.5pipsまでスリッページを許容します。


ただし、スリッページ幅を狭くし過ぎてしまうと約定できなくなるため、状況や取引手法に応じてスリッページ幅を変える必要があります。
以下は取引手法とスリッページ幅の目安です。
取引手法 | スリッページ幅の目安 |
---|---|
スキャルピング | 3ポイント~5ポイント |
デイトレード | 50ポイント~100ポイント |
スイングトレード | 50ポイント~100ポイント |
ポジショントレード | 100ポイント~ |
値動きが大きなタイミングは取引を避ける
スリッページは注文価格と決済価格が異なる現象ですが、スリッページが起こるのは価格が常に動いているためです。
値動きが小さければスリッページは起こりにくいのですが、反対に値動きが大きくなるとスリッページが起こりやすくなります。
そのため、スリッページ対策として以下のタイミングで取引するのを避けるのも方法としてあります。
トレードを避けるべき日
- 流動性が低下して値動きが大きくなる早朝
- 流動性が低下して値動きが大きくなるクリスマス、GW、年末年始
- 値動きが大きくなる経済指標発表前後
- 第一金曜日の夜
いつもより値動きが大きくなっているときはエントリーを控えると、結果的に相場が落ち着いてから取引を再開するとスリッページの損失を減らすことが可能です。
指値注文を使う
指値注文はスリッページに強い注文方法です。
指値注文は現在のレートよりもトレーダーに有利なレートで約定する注文なので、スリッページが発生してもトレーダーは得をするだけです。
スリッページで注意すべきは成行注文と逆指値注文です。

スリッページの少ない海外FX業者を選ぶポイント
続いて、スリッページの少ないFX業者を選ぶポイントを3つにまとめて解説します。
- 「DD(OTC)方式」でなく「NDD方式」の業者を選ぶ
- 約定率の高い業者を選ぶ
- 「FOREX BROKERZ」のデータを参考にする
これから解説する3つのポイントを参考に、スリッページの少ないFX業者か判断して選ぶようにしましょう。
「DD(OTC)方式」でなく「NDD方式」の業者を選ぶ
スリッページが少ないFX業者が判断する基準として、「DD(OTC)方式」でなく「NDD方式」を利用しているかがあります。

DD方式はトレーダーが負けた分FX業者が損失を回収する仕組みになっています。そのためFX業者は利益のために、わざとスリッページを起こすことでその業者が得する場合があるのです。
対して、NDD方式は、トレーダーが注文した通りに売買が行われる取引方式です。
DD(OTC)方式のように、トレーダー損失を出した分儲かるわけではないので、利益を出すためには取引量を増やす必要があります。
そのためNDD方式は、DD(OTC)方式を利用しているFX業者のような利益競争がないので、意図的なスリッページが発生しないと判断できるのです。

約定率の高い業者を選ぶ
約定率が高いFX業者を選ぶのも、スリッページが発生しにくい業者の基準になります。
約定率とは、注文したレートに対してどれだけ正確にレートが約定するかという値を、確率で示しています。
つまり、注文レートと約定レートが等しいほど、約定率が高いと言えるのです。
約定率が高いFX業者は、注文レートと約定レートの差が発生しにくいと判断することができます。
そのため、スリッページが起こりにくい業者を選ぶ際は、FX業者の約定率を確認してみてるといいでしょう。
「FOREX BROKERZ」のデータを参考にする
スリッページが発生しにくいFX業者を探している方は、「FOREX BROKERZ」のデータを参考にするというのもひとつの手段です。
FOREX BROKERZは海外FX業者をまとめているサイトで、膨大なデータを元にスリッページの平均値を公表しています。
定期的にスリッページのデータが変動しているので、かなり信用性が高い数字と認識していいでしょう。
FOREX BROKERZは海外サイトなので、海外FX業者のデータを主に公表しています。
中には日本市場に進出している海外FX業者のデータもあるので、参考にしてみることをおすすめします。
海外FX業者の注文執行率と約定スピード比較一覧表
スリッページの起こりやすさは、FX業者によって差があります。
しかしスリッページは、どれくらい滑るのかよく分からないという厄介な特徴があるため、実際にトレードしながら感覚的に判断する能力が必要です。
ただ海外FX業者の中には、スリッページを公表しているサイトもあります。
また、日本人トレーダーに人気がある海外FX業者はスリッページが起こりにくく人気が高い傾向にあります。
海外FX業者を選ぶ際には、スリッページの起こりやすさにも着目してみてください。
海外FX業者 | 注文執行率(%) | 平均約定スピード(秒) |
![]() |
99.92 | 0.306 |
![]() |
99.79 | 0.529 |
![]() |
99.84 | 0.297 |
![]() |
99.45 | 0.355 |
![]() |
98.22 | 0.179 |
![]() |
99.98 | 0.391 |
![]() |
95.00 | 0.300 |
![]() |
91.90 | 0.341 |
XMはさすがに海外FX業者の最大手ということで、注文執行率・約定スピード共に優秀な値ですね。
また注文執行率で言えば、やはりスキャルパーから人気の高いAxioryやTitanFXのほか、GemForex、HotForexといったブローカーが99%以上の高さを誇っています。
平均約定スピードではLandFXが圧倒的なものの、注文執行率がやや低いのが気になる点ですね。
日々大量の取引をするスキャルパー等にとっては、注文執行率が1%異なるだけで、非常に大きな影響を受けます。コンマ1の差が利益に大きく関わってくるため、注文執行率と約定スピードはセットで確認するようにしましょう。
スリッページの少ない業者
ここからは上記の注文執行率・約定スピードの比較表から、スリッページが発生しにくいと想定されるおすすめの海外FX業者を紹介していきたいと思います。
XM
2009年からサービスを開始したXMは、圧倒的な日本人トレーダーの口座開設数を誇る大人気海外FX業者です!
そんなXMの注文執行率は99.92%、約定スピードは0.306秒となっています。
XMの注文執行率は、注文執行率No.1のTitanFXには及びませんが、主要業者の中でもトップクラスと言えるでしょう。
注文が執行されない可能性は、1000回に1回にも満たない確率です。また、約定スピードはLandFX、AXIORYに次いで0.3秒台前半を叩きだしています。
XMは、注文執行率の高さと約定スピードの速さを兼ね備えていますから、スリッページが起きにくく狙い通りの注文が成立する確率が高い、約定力に優れた業者と言えるでしょう。
AXIORY
AXIORYは2013年から運営を開始し、その透明性の高さから信頼の高い業者の一つですね。そんなAXIORYの注文執行率は99.84%、約定スピードは0.297秒となっています。
AXIORYの注文執行率は、TitanFXとXMに次ぐ第3位の高さを誇ります。注文が執行されない確率は、1000回に1回~500回に1回レベルと非常に少ないですね。また、約定スピードはLandFXに次ぐ第2位であり、若干ではありますがXMを凌ぐ速度を持っています。
サーバーをEQUINIX(エクイニクス)社のデータセンターに設置している点も大きなポイントと言えるでしょう。
EQUINIX社と言えば、世界各国の多くの金融機関も利用する超巨大インフラ企業。

またAXIORYは公式サイト上に月ごとの約定スピード・スリッページ率を公開しており、非常に透明性・信頼性が高いブローカーと言えるでしょう。
HotForex
HotForexは、XMやAXIORYと並ぶほど日本人トレーダーからの人気が高いFX業者の1つで、低スプレッドや高約定力が評判の業者です。
そんなHotForeの注文執行率は99.45%、約定スピードは0.355秒となっています。
HotForeの特徴はなんといっても約定スピードの圧倒的な速さ。他の追随を許さない0.355秒という数字は、注文が0.355秒で完了してしまうレベルです。
HotForeは、多くのLP(リクイディティプロバイダ)と連携しており、価格提示をたくさん受けることができることから高い約定率を実現していますね。
注文執行率は99.45%ということで、他の業者と比較しても際立った注文執行率の高さではありませんが、業界随一の約定スピードの速さを勘案すると、スリッページの発生しにくい業者として評価できるでしょう。
まとめ
どんなにスプレッドが狭かったり約定率が高いFX業者でも、スリッページはいつ発生してもおかしくないのが海外FX業界の現象です。
そのためFX取引をする際は、妥協してスリッページの発生を前提にトレードを行うことが大切です。
思わぬ損失を出さないためにも、スリッページに関しては常に念頭に置いておくようにしましょう。
今回紹介したスリッページの少ない業者の、XM、AXIORY、HotForexの中でも、総合的に見て当サイトが1番お勧めしている業者はXMTradingです!
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